Grace Life Talk 第1回ゲスト:栗原 真由子さん

さまざまな分野で活躍する女性を「人生の先生」としてお迎えし、福島由美が聞き手となってお話を伺うインタビュー連載。第一回となる今回のゲストは、ライフスタイリストの栗原真由子さんです。

フォロワーさんたちの憧れ、栗原さんの素敵なご自宅にお伺いしました!

インスタフォロワー5.2万人! 
リクルートで23年間キャリアを重ねたのち、「人生の後半は、好きなことを仕事に」とライフスタイリストに転身された栗原さん。論理的な思考を武器に、収納やインテリアのノウハウをシンプルかつロジカルに発信し続けています。
キャリアの転機、そして「質よく生きる」ことの本質についてお話を伺いました。


出会いは学生時代、社会人生活のスタートを共に


―――「由美」「まゆちゃん」と親しげに呼び合う二人。長年の友人だという二人の出会いは?

栗原 私、覚えてます。リクルートの内定者研修の時の、健康診断。

福島 えっ、じゃあ入社前? 大学四年生?! そんな前から知り合ってたんだ。新入社員研修で一緒だったのは覚えているけど……

栗原 新入社員研修でも一緒だったよね。隣の席だった。いっしょに銀座でランチしに行って、

福島 行った! 覚えてる!

栗原 それで二人して午後の研修に遅刻した(笑)

福島 ダメダメすぎる二人(笑)

栗原 よく覚えてます。由美がHERMÈSのイヤリングしてて……

福島 え! 今日もつけてるよ!

栗原 まだつけてるの?!

福島 これ、滅多につけないのに今日はたまたま……。何か引き寄せるものがあったのかしら。

栗原 その後は、オフィスが離れちゃってしばらく疎遠でしたね。頻繁に会う様になったのは、もっと大人になってからかも。

福島 ここ10年くらいかな。

栗原 20代、30代は、お互い仕事と子育てでそれどころじゃなかったものね。

会社員から、ライフスタイリストへ。好きを仕事に。


栗原 会社員時代はリクルートでキャリアを重ねて、業務設計部門の部長まで務めさせていただきました。リクルートで働いている人って、エネルギーが強くて、パッとしたひらめきで仕事をする人が多いんですよ。「いい事思いついた!」って。

福島 私は完全にそっち側だったかも。勢いとひらめきで。

栗原 そんな風にひらめいた人のプランを実務に落とし込んでいくのが私の担当でした。論理脳で仕事をする23年間でしたね。だから家の中を論理的に整頓できるのは、職業病だと思います(笑)
私はリクルートがとても好きで、お世話になったので、他に行くことは考えていませんでした。

23年間、会社員としてあそこまで頑張れたのは、経済を語れるお母さんになりたかったからです。経済とかビジネスの仕組みを自分の言葉で語れるお母さんになりたくて、それが見渡せるところまで来たなと感じたのが40歳のすこし手前。

その時、自分は80歳まで仕事がしたいと思ったんです。
孫が訪ねてくるのを待つだけのおばあちゃんにはなりたくない。リクルートで、15歳くらいの頃に思い描いていた「こういう大人になりたい」という自分になれた。これから「80歳の時にはこうなりたい」と、75歳で考えてももう遅い。
支度するにはそれなりの時間がかかるから、50代から積み上げないといけない。
40手前に来て、そんなことを考え始めました。

思い出話も近況報告も、話が尽きない二人



栗原 実はリクルートにいた時、ずっとコンプレックスがあって。

福島 意外! なんで? まゆちゃんみんなに頼られてたのに。

栗原 リクルートってみんな情熱的に働いてるじゃない。「このマーケットを俺が変えるんだ!」みたいな。私にはそういう気持ちが一個もなくて(笑)。

「この会社で働いている仲間が好きで、その人達が働きやすくなること」にはやり甲斐を感じていたんですけど、「好きなこと」より、「できること」で仕事をしていたんです。だから「これが天職だ!」って言える人が羨ましくて、自分のそれはどこにあるのか、ずっと探していました。

とらばーゆの編集長だった河野さんが、40代で寿退社されたとき、大好きな上司だったのですごく不安になって、「私もこれからのことを考えた方がいいんでしょうか」と伝えたら、「辞める時って、雨樋から雫が落ちるように、今だ! っていう瞬間が自然と来るから」と言われて。そのタイミングが、私にも自然に来たんです。

福島 ブログを始めたのはその頃?

栗原 これからはできることじゃなくて、好きなことを仕事にしたいと思っていて。私が好きなことは、衣食住しかなかった。それで「丁寧な暮らしのルール」というブログから、ライフスタイリストとしての活動をはじめて、そこから2〜3年後に書籍化されました。

愛犬チャンス君のおもてなしも受けつつ…

福島 今はサロンをオープンされて、「暮らしを整えるレッスン」をされてるのよね?

栗原 そう、レッスンは、料理家の平林愛さんと、フラワースタイリストの吉原友美さん、それからライフスタイリストの私、という3人の講師で行っています。

福島 お花とお料理のお教室はよく聞くけど、ライフスタイリストは珍しい! 

栗原 お花や料理のレッスンに行く人って、日々の暮らしのクオリティを上げたいなって人が多いでしょう。でも、お花を習って、アレンジメントを持って帰って、いざ自宅に飾ったら、なんだか素敵じゃない。お花を飾る為の空間が、そもそもごちゃごちゃしているとそうなりますよね。

お料理教室も、レシピだけ習って帰っても、お皿やテーブルコーディネートも含めた教室の素敵さって、自宅では再現できなかったりする。

暮らしをアップデートしたかったのに、家に帰ってきていざ自宅を見ると「日常的な暮らしってこんなものよね……」って、最後の出口が諦めになってしまう。
その道をたどるためにレッスン代を払うなんて、もったいないですよね。
お花だけじゃない、お料理だけじゃない。暮らしをバージョンアップするってどういうことか、を、伝えたいんです。

コースは何回かのものと単発、どちらもあります。料理やお花はサロンでやったりしますけど、収納やインテリアは実際にこの自宅を見ていただくこともあります。

質の良い暮らしが脳をクリアにしてくれる

福島 まゆちゃんが伝えたいのは、お家を素敵に整えて、丁寧に暮らすということ?

栗原 ちょっと壮大な話になっちゃうんだけど……私が伝えたいのは、収納術とかそういうことだけじゃなくて。質よく生きる、ということなんです。

例えば今日、10個やりたいことがあるのに、「あれ、ペンどこだっけ」「ハサミどこだっけ」って探し物でイライラしたり。「もー! こんなところにしまって!」なんて家族の中がギクシャクしたり。何かと捗らなくて、お料理をする気もなくなって「いいや、買ってきちゃえ」ってなって、やりたいと思ったことの半分も出来なかったりする。

それって、質が悪いんですよね。

整っていない暮らしの中にはいつも積み残した仕事がある、やらなくちゃいけないことがあるのにやり残している。モヤッとしたことがあると、脳の可動域が狭くなる気がしていて。みんな積み残しがあって、ドロドロしたものがあるのが自分の100%だと思っている。もっとクリアになればもっと色々なことが出来るんです。

脳を、100%集中させたいんです。
その為にはまず、暮らしを整えること。
整った暮らしの中にいると、付き合う人も、選ぶものも変わってきます。

月に行ったことのある人、フルマラソンを走ったことのある人、やったことがある人にしかわからない世界があるように、クリアな暮らしをしたことのある人にしか見えない境地がある。
質の良い暮らしが、仕事の仕方とか、生き方に通じるんです。

そのためのステップのひとつが収納であり、料理を楽しむ空間を作ること。わたしの講座を聞いてそういう人が増えたら、私は嬉しいです。

福島 レッスンにたくさんの方がいらしているし、また本を出そうかなって構想はないの?

栗原 1回に最大12人のレッスンしかできなくて、週に3回が限界。私が伝えていることを広く広めたいと思うと、どうしても頭打ちになってしまって。そこを拡げていきたいなと思ってはいます。レッスンに来られない遠方の方から、オンラインをやってほしいというお問い合わせもあるんです。

80歳になった時には、どこかで講演をやりたいと思っていて。こういう暮らしをすることの何がいいのか。講演家になりたいんです。

フルリフォームした表参道サロン(由美プロオフィス)は、空間そのものを楽しんで

福島 私が自宅を建てる時も、まゆちゃんにアドバイスをもらったりして。だから、表参道サロンのリフォームの時は、まゆちゃんにお仕事として、リフォームのプロデュースをお願いして「絶対に自分では口を出さないぞ!」と、決めていました。

栗原 由美の好みよりもまず「誰のためのどんな空間にしたいか」を考えました。大人の女性がリラックスして、ラグジュアリーなジュエリーを楽しむ。華美すぎない、エレガントな空間をイメージして。

福島 オフィスだった頃のいらない物を捨てることから手伝ってもらって。段ボール20箱くらい捨てたよね! スケルトン工事の時からまゆちゃんに立ち会って貰いました。

栗原 イメージにぴったりの壁紙があったので、それにあわせて梁の凸凹も整えて。それをせずに部屋を整えようとしても、いまひとつな仕上がりになってしまうんです。

福島 家具も照明もまゆちゃん主導で「これとこれがいいんじゃない? ねえ、由美?!」みたいな感じで。

栗原 有無を言わせない(笑)「いいよね?!」って。

福島 今までの人生は自分主導でやってきたけど、これに関しては全部まゆちゃんに従いました。今までは「可愛い〜!」で物を買ってきていたので……。

栗原 由美のサロンを訪れた人には、全体のバランスの良さを楽しんでほしいなと思っています。あの忙しい街から路地を曲がって、ヴィンテージマンションの扉を開けた瞬間、突然、異空間に入った! みたいな。サロンの中には、外の喧噪とはまるで違う、ゆったりした空気が流れている。そのギャップを愉しんでほしいんです。

ジュエリーのオーダーやサロンイベントも、その空間で体験するからこそ意味がある。そんな場所になったら嬉しいですね。

栗原さんプロデュースの表参道サロン

暮らしをバージョンアップ! まず最初に実践するなら?

福島 「質の良い暮らし」まゆちゃんのメソッドで、まず最初にひとつだけ実践するとしたら?

栗原 …………捨てることかな。

福島 わかるー! うちも本当にいらないものが沢山あります……。

栗原 伝えたいのは、クリアな生き方ということなんだよね。収納や整頓はその手段の1つなんだけど、やっぱり家が汚い人は自信がなさげだったり、物に対して執着があったりする。「素敵な物を買えば家が素敵になる」と思っているんですよね。

福島 それで、暮らしを素敵にしようとしてお花を買っても「飾る場所がない!」ってなっちゃう人が多いのね。

栗原 ミニマリストとは違うんですよね。捨てるだけでは豊かではないし、飾るだけでは美しくない。バランスが取れていないと。クローゼットの整理をする時に「いらないものは何かな」って探しがちですけど、「今着ているものは何かな」をピックアップして、残ったものを捨てる。そういう順番が大事なんです。

福島 このご自宅も本当に素敵。広々とした空間に、洗練されたインテリア。綺麗なお花が飾られていて、いい香りがして、落ち着く音楽が低く奏でられている。これを五感で体験して、私も少し「整った、質の良い暮らし」の中にいる自分のビジョンが見えてきたかも! 今日は貴重なお話をどうもありがとうございました。
まゆちゃんこれからもよろしくお願いします!

栗原真由子さん Instagram
https://www.instagram.com/mayuko_may1st/

暮らしを整えるレッスン 
Instagram https://www.instagram.com/kurashino_lesson/

プチギフト大好き!
由美の手土産 今回の「ゆみやげ♡」は…

博多の和菓子屋さん「鈴懸」のわらび餅と「草月」の行李詰め合わせ。
「おしゃれなまゆちゃんなら、竹かごもアイデアでリユースしちゃうかも! と思って選びました」

目次